合気道の稽古中、膝にズキッとした痛みを感じたことはありませんか。
特に膝行や座り技が続くと、膝の皿がゴリゴリと畳に当たる感覚があり、翌朝の正座がつらくなることも多いはずです。
審査が近かったり、稽古を休みたくなかったりすると、痛みを隠して無理をしてしまいがちです。
しかし、我慢は美徳ではありません。
この記事では、膝を保護するサポーターの選び方と、負担を減らすための身体操作について詳しくお伝えします。
痛みの原因を正しく理解して、長く楽しく稽古を続けるための具体的な解決策を見つけていきましょう。
合気道で膝を痛める3つの原因とは 技術不足だけではありません
合気道の稽古で膝が痛むのには、明確な理由があります。
単なる修行不足と片付けず、まずは物理的な原因を確認してみましょう。
原因1 膝行で膝の皿を使って歩いている
膝行の際、膝の皿(膝蓋骨)を直接畳にぶつけるように歩いていないでしょうか。
膝の正面が常に畳に当たっていると、摩擦や衝撃で炎症が起きやすくなります。
本来の膝行は膝を滑らせるように動かしますが、慣れないうちは体重が一点に集中してしまうのが主な原因です。
原因2 受け身の衝撃と畳の硬さ
道場の畳の硬さや、受け身の癖も影響します。
特に前方回転受け身の際、最後に着地する膝が強く打ち付けられると、関節へのダメージが蓄積します。
初心者のうちは力の逃がし方が分からず、膝に直接衝撃が伝わりやすい傾向にあります。
原因3 準備運動不足と大腿四頭筋の硬さ
太ももの前側にある「大腿四頭筋」が硬いと、膝の皿が上に引っ張られます。
この状態で正座や膝行を行うと、膝関節の隙間が狭くなり、痛みを感じやすくなるのです。
稽古前のストレッチ不足は、膝の寿命を縮める大きな要因の一つと言えます。
【セルフチェック】この痛みは稽古していい?病院へ行くべき?
自分の痛みが「慣れ」で済むものか、専門医に診せるべきものか判断しましょう。
以下の表を参考に、現在の状況を確認してみてください。
| チェック項目 | 判断の目安 |
|---|---|
| 安静にしている時の痛み | じっとしていても痛むなら受診を推奨 |
| 膝の腫れや熱感 | 左右で太さが違う場合は炎症が強い |
| 膝がガクッとなる(脱力感) | 靭帯や半月板の損傷の可能性がある |
| 膝が曲がらない(引っかかる) | ロッキング現象の疑いがあり即受診 |
上記に当てはまる場合は、無理をせず整形外科を受診してください。
特に「音がする」「引っかかる感覚がある」場合は、半月板損傷などのリスクがあるため自己判断は禁物です。
合気道におすすめの膝サポーター3選 正座 膝行が楽になる選び方
合気道では、バレーボール用のような厚すぎるサポーターは向きません。
袴の下で目立たず、かつ座り技がしやすいものを選ぶのがポイントです。
- パッドの適度な厚み:膝行の衝撃を吸収しつつ、正座が苦しくない厚さ
- 膝裏の通気性:蒸れにくく、深く曲げた時に生地が溜まらないもの
- 耐久性:畳との摩擦に強く、ズレにくい構造
【推奨1】九櫻 膝サポーター VA722
武道用品の老舗、九櫻(くさくら)が手がけるサポーターです。
武道専用に設計されているため、袴の中でも違和感が少なく、膝行をしてもズレにくいのが特徴です。
多くの合気道家が愛用している、迷ったらこれという定番アイテムです。
【推奨2】ミズノ 膝サポーター V2MY8008
バレーボール用ですが、パッドの柔軟性が高く合気道でも活用できます。
初心者のうちで「とにかく膝を打つのが怖い」という方には、しっかりとしたクッション性が助けになります。
サイズ展開が豊富で、自分の足にフィットするものを選びやすいのがメリットです。
【推奨3】薄型 保温タイプ 日常ケア用
稽古中だけでなく、日常生活で膝を冷やさないための薄型タイプです。
関節を温めることで血行が良くなり、痛みの緩和につながります。
稽古では九櫻を使い、普段は保温タイプでケアするという使い分けをおすすめします。
痛くない膝行のコツ 今日から直せる身体操作
道具に頼るのと同時に、膝への負担を減らす体の使い方も覚えていきましょう。
少しの意識で、膝の痛みは劇的に変わります。
つま先を立てる 母指球に乗る
膝行の際、つま先を寝かせたままにしていませんか。
つま先をしっかり立て、親指の付け根(母指球)で床を捉えるように意識してください。
これにより体重が足裏に分散され、膝の皿に直接かかる荷重が軽減されます。
膝を持ち上げるのではなく 腰を前に出す
膝の力だけで進もうとすると、着地の衝撃が強くなります。
膝を持ち上げるのではなく、丹田(お腹の下)から腰を前に送り出すイメージで動きましょう。
腰が先行することで、膝は自然と畳の上を滑るように動くようになります。
両膝の間隔を適度な広さに保つ
両膝がくっつきすぎたり、広がりすぎたりするとバランスが崩れます。
拳一つ分程度の適切な間隔を保つことで、重心が安定します。
余計な力みが抜ければ、膝への負担もその分少なくなります。
稽古前後のケアで膝寿命を延ばす
長く合気道を続けるためには、アフターケアを習慣にすることが大切です。
- 稽古前:太ももの前側を伸ばすストレッチを重点的に行う
- 稽古後:膝が熱を持っている場合は、15分程度アイシングをする
- お風呂上がり:ふくらはぎや足首の柔軟性を高め、膝の動きをサポートする
特に太もものストレッチは重要です。
正座の状態から、ゆっくりと上体を後ろに倒していく動作を無理のない範囲で行いましょう。
まとめ 膝を守ることは逃げではない
合気道において、サポーターを使うことを「甘え」だと考える必要はありません。
怪我で稽古ができなくなることこそ、上達への一番の遠回りです。
まずは自分に合ったサポーターを選び、物理的に膝を保護しましょう。
それと並行して、つま先の使い方や腰の動かし方を工夫してみてください。
膝の不安がなくなれば、技の研究にもっと集中できるようになります。
十年、二十年と長く合気道を楽しむために、今日から膝のケアを始めてみましょう。









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